和傘のお手入れ
岐阜和傘の使い方
はじめに
岐阜市加納で作られている岐阜和傘の歴史はとても古く、370年以上といわれています。
和傘製造の全盛期であった明治・大正・昭和の始めには、加納地区のほとんどの世帯が和傘業に何らかの形で従事していました。洋傘が普及するにつれ需要が急激に減少し、全国一の生産数を誇る岐阜でも、和傘問屋は3軒に残るのみとなりました。
神社・仏閣の祭礼用和傘をはじめ、歌舞伎・舞踊、野点のお茶席、婚礼用の差し掛け傘など、日本の伝統文化には欠かせない和傘。いかに和傘の卓越した技術を次世代に継承していくのか、それが現代の課題となっています。
和傘の主要材料は竹と和紙です。岐阜和傘は完全な分業化により、十数名の職人によって、一本の和傘が丁寧に作られています。竹と和紙の素材をご理解の上、永くご愛用いただけましたら幸いです。
雨傘
- 箱などに入れて大事にしまわないで、まずは締め輪をはずして、風通しの良いところにぶら下げて保管してください。
- 傘を立て掛ける際、手持ちを下、頭を上にしてください。
- ご使用後は半開きにして、陰干しで乾燥させてください。
- 濡れている傘の頭の部分を強く握らないようにしてください。
- しばらくご使用にならないと、油が固まり和紙がくっつき合い 離れにくくなる場合がございます。
無理に開こうとせず、ドライヤーなどの温風であたため、 手元を回しながらゆっくりと開いてください。 - 風の強い日のご使用はなるべくおさけください。
日傘
- 傘を立て掛ける際、手持ちを下、頭を上にしてください。
- 持ち手は外すことができます。携帯に便利です。
- 雨には対応できません。急な雨に濡れてしまった場合、完全に乾いてから閉じてください
油のにおい、漆の感触、ハジキの音、透かしたときの和紙の色、雨の音など、 日本の風情をぜひお楽しみください。