和傘の取り扱い、メンテナンスのいろは-(2)
さらに詳しく!和傘の扱い方、基本講座-その2
「和傘ってどうやって扱ったらいいのだろう…」「ちゃんと使えるか心配…」
和傘に興味がわいたとき、まず気になるのが和傘の扱い方ではないでしょうか?
前回の記事「和傘の取り扱い、メンテナンスのいろは-(1)」では雨傘・日傘共通の取り扱い方についてご紹介しました。
今回は雨傘と日傘それぞれの扱い方のポイント、メンテナンスについてを写真や動画でわかりやすくご紹介していきます!
「和傘、初めまして」の方はもちろん、過去に和傘を使ったことがある方もぜひご覧ください。
雨傘(蛇の目傘・番傘)編
●雨に濡れた和傘はどうしたらよいですか?
帰宅後、できればその日のうちに玄関先や屋内で開いて干してください。
一晩でかなり乾きますので、和紙をチェックして乾いていたら閉じましょう。
きれいな状態を保つには、しっかりと乾かすことが重要!
濡れた状態で閉じたままを繰り返すと、竹や和紙にカビが生え、劣化につながります。
「濡れたらその日のうちに乾かす」をルーティーン化してしまいましょう。
※写真は竹や和紙にカビが生えてしまった状態。こうなると手の施しようがありません。
●和傘はどうやって保管したらよい?
箱に入った状態なら、まずは箱から出しましょう。
そして締め輪(※)を外し、風通しの良い場所で保管してください。
※和傘CASAでご購入された和傘には、傘が開かないよう和紙の輪っかでまとめてお渡ししています。
保管方法としては、≪吊るしておく≫≪立てかけておく≫などがあります。
蛇の目傘や番傘の頭についている紐を、どこかに掛けてぶら下げておくことが出来ます。そうすることにより傘が少し開いた状態になり風が通るため、油紙同士がくっつくのを防げます。
掛ける場所がなければ手元を下にして立てかけておくでもよし。
●濡れている傘を持つとき、気を付ける箇所はありますか?
写真赤丸の頭の部分(かっぱ)は、雨に濡れた状態では強く握らないようにしましょう。
濡れた傘を持つ際は、頭より少し下の骨上を軽く握るようにお持ちください。
和傘の持ち方は「和傘の取り扱い、メンテナンスのいろは-(1)」をチェック!
●蛇の目傘や番傘を日傘代わりに使っても大丈夫?(兼用できる?)
蛇の目傘や番傘の雨傘には、和紙に油が引いてあります。その為直射日光にさらし続けると和紙の劣化が早まる原因の一つになります。(経年変化も早まります)
雨傘として長く使いたい場合は、晴れの日の使用を避けていただくことをおすすめします。
●車の中に置いたままでも大丈夫?
夏の暑い時期など車内が高温になる環境に置いたままだと、和紙の劣化が進み破れやすくなりますので、車内に放置しないほうがよいです。
●数年後メンテナンスは必要になりますか?(追加の油引きなど)
特別なメンテナンスはありません。
日頃から濡れた後しっかり乾かし、風通しよく保管していただくことが大切です。
(和紙被れ等で修理が必要な場合はお問合せください。)
日傘編
●和傘の日傘は雨でも使えますか?(兼用できる?)
日傘に使用されている和紙には油引き等防水加工がされていないため、雨の日にはご使用いただけません。
もし急に雨が降ってきて濡れてしまった場合は、完全に乾かしてから閉じるようにしてください。
●コンパクトに持ち運べる日傘はありますか?
『継柄』仕様の日傘をお選びください。
持ち手(柄)の中心あたりにある金属(真鍮など)の接続部分をクルクルと回して取り外しができます。
洋傘のようにとても小さく、は出来ませんが、日傘袋等から柄が飛び出ず携帯に便利です。
動画でチェック↓
●数年後メンテナンスは必要になりますか?
特に必要ありません。
日傘は、油引きを施した雨傘より和紙の劣化は少ないため長持ちします。
和紙そのままなので、水や、鋭利なもので刺されないようにご注意くださいね!
(光などによる和紙の色褪せは起こります。使用年数は頻度や保管方法によります)
まとめ
雨傘と日傘、それぞれの取り扱い方やメンテナンスについてご紹介してきました。
和傘に馴染みがないと使い方がわからず不安になりますが、基本の使い方を知っていただくことで少しでも不安が解消できていれば嬉しいです。
ぜひお気に入りの和傘を見つけてお出かけください。
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