岐阜和傘について

岐阜和傘イメージ

岐阜県岐阜市は、まちを流れる長良川の恵みを受け、和紙や竹が集まってくる場所のため、工芸の産地として栄えました。岐阜和傘とは、岐阜で作られる和傘のことです。

岐阜のあちこちで、和傘を干す華やかな光景が見られた時代がありました

岐阜和傘は、江戸時代後期に加納(現在の岐阜市南部)藩主が奨励し、江戸末期には年間50万本もの和傘生産がありました。
最盛期の昭和20年代にはなんと、年間1500万本もの生産があったそうです。
現在も日本最大の生産地です。

ところが岐阜和傘の製造に携わる職人の数は年々減少し、産地として、そして日本産の和傘という伝統がなくなってしまう大きなピンチを迎えています。

美しい日本の和傘が永く継承されていくことを願って、伝統を支えている職人の方々や、材料を確保するプロジェクトの支援者がいらっしゃいます。

岐阜和傘を支える職人

高橋和傘店:田中 美紀

高橋和傘店:田中 美紀

坂井田永吉本店にて十年余り勤めたのち、現在は独立し、
ひとりで工房を構える。
和紙好きから和傘職人を目指した通り、和紙の魅力を存分に楽しめる日傘に個性が現れる。
確かな技術と粋なセンスにより作り出される美しい和傘に定評がある。

傘日和 河合幹子

仐日和(かさびより):河合 幹子

和傘問屋の家系に生まれ、幼いころから和傘作りを身近に見て育つ。
話題を呼んだ桜型和傘やオリジナル和傘を手掛けるなど、高い技術で、華やかで美しい和傘作りが評判。

WEB http://kasabiyori.com/
Insagram https://www.instagram.com/kasabiyori/

坂井田永吉本店

坂井田永吉本店

大正2年創業
岐阜和傘問屋
創業者の坂井田永吉氏は、雨傘が主流の和傘に斬新なスタイルの日傘を考案、製作した。
現在は、伊勢神宮の差し掛け傘の製作や修繕を担うなど、伝統美である和傘の技術を脈々と受け継いでいる。
WEB http://kano-wagasa.jp/

マルト藤沢商店

昭和6年創業。岐阜和傘問屋。
長らく職人の育成にも尽力し、岐阜和傘業界を牽引している。
日常使いの蛇の目傘から歌舞伎や日本舞踊の舞傘や祭事用和傘まで、取り扱う和傘は多岐にわたる。

平野明博商店

100年以上続く和傘問屋
舞踊用の絹舞傘を得意としてきた。
現在は、番傘や色鮮やかな蛇の目傘などを実直な和傘製作を行っている。

長屋木工所:長屋一男

和傘を開閉するための要の部品である「ろくろ」を作る全国でただ一人の職人。現在、後継者育成に尽力している。